外の温度計は42.1度、リビングは26.3度|倉敷市の家で、エアコン1台のまま測りました

外の温度計は42.1度、リビングは26.3度|倉敷市の家で、エアコン1台のまま測りました

「エアコン1台で、家じゅうが涼しくなる」と聞くことがあります。
では、2階はどうなのか。

2026年8月8日(土)から11日(火・祝)までの4日間、倉敷市福田町古新田で完成見学会を開きました。この家のエアコンは、リビングに1台設置しています。2階にはありません。

会場には温度計を置いて、お越しになった方に見ていただきました。ただ、その4日間は忙しかったため写真を撮り忘れていました。

そこで見学会が終わったあと、誰もいない家で、もう一度測り直しました。今度は写真と動画を撮っています。このコラムには、その両方を載せます。

先に、後日測り直した記録を見る 写真と動画つきです(この記事の下のほうです)

暑いなか足を運んでくださったみなさま、ありがとうございました。そして、大切なお住まいをお貸しくださったお施主様に、あらためてお礼を申し上げます。

見学会のとき:1階は22度、2階は24〜26度でした

ただし、この4日間は設定温度を22度にして冷やしていました。お客様が多く出入りされご見学されるため低くしていました。

測定の記録 ①倉敷市福田町古新田/完成見学会(2026年8月8日〜11日)
2階 24〜26
いちばん奥の部屋 26
1階 LDK 22
冷房 5.6kW(いわゆる18畳用)を1台/設定22度

※ 会期中に会場で見た値です。写真は撮れていません(すいません)外の温度は測っていませんでした(推定40度以上です)

測ったときの条件(見学会開催時)
測った時期2026年8月8日〜11日の会期中
場所岡山県倉敷市福田町古新田
冷房の設定設定22度。お客様がお越しになるので、通常より低くしていました
室内を測った所1階LDK/2階/いちばん奥の部屋の3か所に温度計を置いた
冷房1階LDKに冷房能力5.6kW(いわゆる18畳用)を1台。2階にエアコンは無し。サーキュレーターで2階へ送風
建物木造軸組みパネル工法/3LDK+ファミリールーム/延床107.78㎡(32.60坪)
断熱・気密断熱等性能等級6/C値0.3cm²/㎡(この家の実測値)/熱交換換気
木目の天井とヘリンボーン調の床のLDK。冷房はこの部屋の1台だけで、2階にエアコンは無い
この部屋のエアコン1台だけです。2階にはありません。ここから、サーキュレーターで2階へ空気を送っています。

やっていることは単純です。1階のLDKに、冷房能力5.6kW(いわゆる18畳用)のエアコンを1台。その冷えた空気を、サーキュレーターで2階へ送る。それだけです。

後日:外の温度計が42.1度の日に、普通の使い方で測り直しました

2026年8月14日の朝。外に置いた温度計は42.1度、リビングは26.3度でした。

見学会が終わり、家をお引き渡しする間の期間です。温度設定を22度から、実際に住むときの使い方に戻しました。エアコンの「快適自動」を、-0.5度にした状態です。冷房は1階に1台のまま、2階にはありません。

測定の記録 ②倉敷市福田町古新田/2026年8月14日 9時ごろ
外に置いた温度計 42.1
2階 いちばん奥の部屋 29.8
1階 リビング 26.3
冷房 5.6kW(いわゆる18畳用)を1台/快適自動を標準より0.5度低い設定

※ 外の温度計は、日の当たる場所に置いたものです。

手に持った温度計が42.1度を表示している。玄関の前で撮影したもの ▶ 動画を見る(51秒)
外の温度計を、そのままリビングまで持って歩きました。途中で切っていません。同じ1つの温度計です。最後に、リビングに置いてある温度計を映しています。
南の庭の外壁に取り付けた温度計が42.1度、湿度40%を表示している
外に置いた温度計。42.1度。日の当たる場所です。立水栓のすぐ上に付けています。
1階LDKのキッチンカウンターに置いた温度計が26.1度、湿度65%を表示している
1階のキッチンカウンター。9時4分の時点で26.1度。

壁をさわっても、ひんやりしません

放射温度計で、LDKの壁の表面を測りました。26.3度です。同じ場所に置いた温度計は26.2度でした。壁と空気の差は0.1度しかありません。

放射温度計でLDKの壁を測ると26.3度、同じ画面に写る室温計は26.2度
左が壁の表面26.3度、右が室温26.2度。1枚の写真に、両方が写っています。

断熱が足りない家だと、夏の壁は室温より高くなります。壁そのものが熱を持って、じわじわと部屋を暖め続けます。同じ26度でも、暑く感じるのはそのためです。この家の壁は、空気とほとんど同じ温度でした。

体感の暑さ・寒さは、空気の温度だけで決まるわけではありません。国土交通省の資料でも、壁や床の表面温度と室温の差が大きいほど、その差に応じた輻射熱のやりとりが起こり不快感につながるとされています(国土交通省の資料)。断熱性能が低いと表面温度が室温からかけ離れやすく、断熱性能が高いほど表面温度が室温に近づき、快適性が上がるという考え方です。壁の表面温度が室温とほとんど変わらなかったこの家は、この意味でも有利だったと考えられます。

2階は29.8度。1階との差は3.5度でした

正直に書きます。2階のいちばん奥の部屋は29.8度でした。1階のリビングとは3.5度の差があります。1階と同じ、とは言えません。

2階のいちばん奥の部屋に置いた温度計が29.8度、湿度59%を表示している
2階のいちばん奥の部屋。29.8度。この部屋にエアコンはありません。1階から送った空気だけです。

ただ、見学会のとき(設定22度)も、この日(快適自動)も、1階と2階の差は2度から4度に収まりました。設定を変えても、差のほうは同じくらいでした。

外が40度を超える酷暑の日に、なぜ室内はこの温度で収まるのか。その理由は、この続きで説明します。

エアコンのリモコン。快適自動を標準より0.5度低い設定にして運転中と表示されている
この日のエアコンの設定です。「快適自動」を、標準より0.5度だけ低くしています。数字で温度を決めてはいません。
測ったときの条件
測った日時2026年8月14日 9時3分〜9時25分
場所岡山県倉敷市福田町古新田
外の温度計日の当たる場所に置いたもの。気温ではなく、その場所の温度です
冷房の設定「快適自動」を標準より0.5度低い設定。実際に住むときの使い方に戻しています
室内を測った所1階リビング/キッチン/シューズクローク/サニタリー/1階と2階のクローゼット/2階のいちばん奥の部屋。壁と天井の表面は放射温度計で測定
断熱・気密断熱等性能等級6/C値0.3cm²/㎡(この家の実測値)/熱交換換気

なぜ、1台で足りるのか

エアコンが特別なわけではありません。家の側の条件が、3つそろっています。

1. 断熱等性能等級6

国の最低基準(断熱等性能等級4)より2ランクも上の断熱性能です。外の熱が入りにくく、冷やした空気が逃げにくくなります。ハンズホームが断熱と気密にどう取り組んでいるかは、高気密・高断熱のページにまとめています。

2. C値 0.3cm²/㎡(この家の実測値)

C値は、床面積1㎡あたりのすき間の面積をcm²で表した、気密性能の数値です。C値(気密性能)の説明(国土交通省)にあるとおり、数値が小さいほどすき間が少ないという意味です。カタログの数字ではなく、この家を実際に測った値です。すき間から外の空気が入ってくると、エアコンは冷やし続けることになります。

3. 熱交換換気

窓を開けずに空気を入れ替えるしくみです。出ていく空気の温度をいくらか回収してから、外の空気を取り込みます。窓を開けて入れ替えるのとは違い、冷やした分がそのまま出ていってしまうことがありません。しくみの詳しい説明は、ダクトレス熱交換第1種換気システムのページにあります。

この3つがそろっているから、1台でこの温度になりました。エアコンの大きさだけを見ても、同じ結果にはなりにくいと考えています。

2階にもう1台つけたら、どうなるか

1台とサーキュレーターでは、1階と2階の差が2度から4度でした。

もし2階にもエアコンをもう1台つけたら、家じゅうがほとんど同じ温度になるだろうと思っています。ホテルの部屋のような、全館空調に近い感じです。

そこまでするかどうかは、暮らし方とご予算しだいです。1部屋で足りると感じられる方もいれば、家じゅうを一定にしたい方もいらっしゃいます。どちらがいいかは、実際に歩いて体で決めていただきたかったのですが、このコラムで実生活に近いデータを出すことによって、ハンズホームの家がいいと思っていただけることを感じていただきたいです。

しかし、いちばん多かった言葉は、性能の話ではありませんでした

お客様からいちばん多くいただいた言葉は「すごいおしゃれ」でした。

温度を見ていただくつもりで開いた4日間でしたが、たくさんの方が、同じことを言われました。壁紙とタイルで、部屋ごとに表情を変えた家です。設計のときから、暮らしやすさと、好きな色や素材と、そのどちらも大事にしてきました。

青いモザイクタイルのキッチンカウンターと、木目の天井、花柄の壁紙を組み合わせたLDK
キッチンカウンターの青いモザイクタイル。4日間でいちばん多くいただいた言葉は、性能ではなく「すごいおしゃれ」でした。

性能は、住み始めてから効いてきます。デザインは、見た瞬間に伝わります。どちらか片方では足りない——そのことを、お客様の言葉であらためて教えていただいた4日間でした。

玄関からシューズクローク、洗面、ウォークインクローゼットを通ってLDKへ入る、回遊できる動線の間取りです。

3LDKに約4帖のファミリールームをたした、延床107.78㎡(32.60坪)の家です。

シューズクロークへつながる玄関。アーチ型の飾り棚がある
玄関。ここからシューズクローク、洗面、ウォークインクローゼットを通って、LDKへ回れます。

この家の雰囲気は、360度の完成イメージ(CG)でも見られます。画面の中で向きを変えながら、部屋のつながりを確かめていただけます。

360度の完成イメージを見る

断熱等性能等級6、耐震等級3(建築基準法で求められる強さの1.5倍)、C値0.3cm²/㎡。柱と梁で組んだ骨組みに面のパネルを張って支える、木造軸組みパネル工法の家です。

よくある質問

ここまでの内容について、よくいただく質問をまとめました。

エアコン1台で、2階はどのくらいの温度になりますか。

この家では、2026年8月14日の朝、外に置いた温度計が42.1度だったときに、1階のリビングが26.3度、2階のいちばん奥の部屋が29.8度でした。1階と2階の差は3.5度です。冷房は1階に1台だけで、2階にエアコンはありません。その日その時間に測った値です。断熱・気密・換気の条件がそろっていることが前提で、家の性能が違えば結果も変わることが考えられます。

見学会のときと、後日測ったときで数字が違うのはなぜですか。

エアコンの設定が違うためです。見学会の4日間は、お客様がお越しになるので設定温度を22度にして冷やしていました。後日は、実際に住むときの使い方に戻し、「快適自動」を-0.5度に設定しただけの状態で測っています。条件が違えば、数字も変わります。どちらの場合も、1階と2階の差は2度から4度でした。

2階が暑くならないのは、なぜですか。

1階のLDKに置いた冷房能力5.6kW(いわゆる18畳用)のエアコン1台で冷やした空気を、サーキュレーターで2階へ送っている&断熱等性能等級6とC値0.3cm²/㎡(この家の実測値)で、外の熱が入りにくくしているからだと考えます。ただし2階が1階と同じ温度になるわけではなく、今回は2度から4度は高いというデータが今回は測定されました。

同じような家を見ることはできますか。

見学の受付は終了しています。これまでに岡山県内で建てた家は施工事例一覧でご覧いただけます。実際にご覧になりたい方は、ご相談ください。

これから家を建てる方へ

「どのくらいの性能がよいか、どのような家づくりをしたらいいか」。そういったご相談は、いつでもうかがっています。

この家の完成写真は、施工事例のページにも載せる予定です。ほかにも、平屋をはじめ、これまでに建てた家をご覧いただけます。

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