デザインも間取りも満足したのに寒かった|住宅性能で後悔した自宅の話

デザインも間取りも満足したのに寒かった|住宅性能で後悔した自宅の話

約20年前、私は自宅を建てました。デザインも間取りも気に入っていましたが、夏はエアコンをつけてもなかなか涼しくなりません。冬は足元から冷えました。どちらも、暮らし始めてから気づいたことです。

ハンズホーム代表の難波です。私は当時も、建築士として住宅設計に携わっていました。知識と経験を生かせば、理想の家をつくれると思っていたのです。しかし、断熱材の厚みと気密を軽く考えていました。その後悔が、今のハンズホームの家づくりにつながっています。

理想の家を建てたはずなのに、住み始めると寒かった

間取りや外観には満足していました。住んでみると、図面や見た目からは分からなかった暑さと寒さがありました。

青い背景に置かれた木製の家のモチーフ

建築時に考えていたこと

外観は、シンプルで自分の好みに合うデザインにしました。リビングとダイニングは、扉で仕切れる間取りです。家族がお互いの気配を感じながら、会話を楽しめるように考えました。

完成した家を見たときは、達成感でいっぱいでした。

住んでから感じた違和感

ところが、夏はエアコンをつけてもなかなか涼しくなりません。冬は暖房を止めるとすぐに冷え、リビングと廊下には大きな温度差がありました。足元もスースーしていました。

設計には自信があったのに、なぜ快適に暮らせないのか。私はこの疑問をきっかけに、家づくりを根本から見直しました。

後悔したのは、断熱材の厚みと気密を軽く考えたこと

断熱と気密という言葉は知っていました。当時の私は、暮らしへの影響まで考えていませんでした。

断熱材が入った壁の模型と窓のイメージ
断熱材と窓のイメージ画像

断熱材を一つ上の厚みにしなかった

現場監督から「断熱材を一つ上のランクの厚みにしておきましょうか」と提案されました。私は「大丈夫です」と断りました。

暮らしてからの暑さや寒さを想像し、断熱材の厚みを選べばよかった。これが一つ目の後悔です。

気密をほとんど意識していなかった

あとから勉強するうちに、断熱材の厚みとあわせて施工の隙間にも目を向ける必要があると知りました。当時の私は、気密をほとんど意識していませんでした。

当時は「家の中で焼き肉ができたら良いね」と考え、ダイニングに大きな換気扇を付けました。これも後悔したことの一つです。気密を勉強した今は、焼き肉は店か外でするのが良いと思っています。

断熱・気密と一緒に考えたい換気については、熱交換換気のしくみで紹介しています。

吐く息が白かった冬、家族はリビングに集まった

家族が自然と集まるリビングを目指して設計しました。ところが、寒さと暖房費の節約も、家族が集まる理由になっていたのです。

雪景色のリビングで過ごす家族のイラスト

冬の朝、リビングに降りると足元が冷たく、吐く息が白く見えるほどでした。暖房をつけても、天井付近ばかりが暖まります。床の近くはなかなか暖まりませんでした。

リビングとダイニングは扉で分けた間取りです。家族はそれぞれの部屋へ行かず、暖房のあるリビングで過ごすことが増えました。

私は家族の時間を大切にしたくて、このリビングを設計したつもりでした。実際には、想像していた理由とは違う形で家族が集まっていたのです。

デザインも間取りも気に入っているのに、何かが違う。私にとっての「何か」は住宅性能でした。

クローゼットの扉も、思ったようには使えなかった

暑さや寒さのほかにも、暮らし始めて気づいたことがあります。クローゼットの扉もその一つでした。

クローゼットの扉を閉めたままにすると、カビが気になりました。そのため、扉を開けたままにすることが増えました。せっかく付けた扉を、思っていたようには使えていません。

こうした暑さや寒さ、クローゼットの経験をきっかけに、私は断熱・気密・換気を一緒に考えるようになりました。断熱と気密の基本は、高気密・高断熱とはのページで紹介しています。

今なら、家を建てる前に数値と室内の感覚を確かめる

20年前の私は、デザインや間取りを重視していました。見えない住宅性能も同じように確かめる視点が足りませんでした。

家の性能を見るときの二つの数値

  • UA値(外皮平均熱貫流率) … 熱の逃げにくさを示す値。小さいほど断熱性能が高い。
  • C値(相当隙間面積) … 家のすき間の量を示す値。小さいほど気密性能が高い。
UA値とC値の見方
UA値 熱の逃げにくさ

小さいほど
断熱性能が高い

C値 家のすき間の量

小さいほど
気密性能が高い

数値だけで決めず、実際の建物で室内の感じ方も確かめます。

ハンズホームの家づくりでは、断熱等性能等級6を基準にしています。ただし、数値だけで暮らしの感じ方がすべて決まるわけではありません。図面や数値とあわせて、実際の建物で室内の感じ方も確かめると、判断材料が増えます。

20年前の後悔が、今の家づくりにつながっている

私は、家を建てたあとで見えない性能に気づく後悔をしてほしくありません。この思いが、今のハンズホームの家づくりにつながっています。

ハンズホームは、性能・デザイン・価格のバランスを大切にしています。コンセプトは「高性能なデザイン住宅を手に届く価格で」です。

約20年前の私が十分に理解できていなかった住宅性能を、これから家を建てる方には事前に確かめてほしいと思っています。相談から完成までの順序は、家づくりの流れでご覧いただけます。

よくある質問

この記事でお伝えした私の体験と、住宅性能を確かめるときの見方を三つにまとめます。

自宅を建てて、住宅性能で何を後悔しましたか?

現場監督から提案された断熱材の厚みを上げなかったことです。気密もほとんど意識していませんでした。住み始めてから、夏の暑さと冬の寒さを感じました。

断熱材だけを見れば住宅性能は判断できますか?

断熱材の厚みだけでなく、施工の隙間に関わる気密や、換気も含めて考えると、判断材料が増えます。自宅での経験から、私はそう考えています。

家を建てる前に、住宅性能はどう確かめればよいですか?

UA値やC値などの数値を確認し、実際の建物で室内の感じ方も確かめると、判断材料が増えます。

家を建てる前に、見えない性能も確かめたい方へ

今考えている家で、何を確かめればよいのか。私自身の後悔をお話ししながら、一緒に整理します。

住まいについて相談する夫婦と担当者のイメージ
家づくりの相談風景(イメージ)
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