在来工法とは?枠組壁工法(ツーバイフォー)との違い・メリットデメリット・寿命を解説|岡山で家づくりを考える方へ

在来工法とは?枠組壁工法(ツーバイフォー)との違い・メリットデメリット・寿命を解説|岡山で家づくりを考える方へ

在来工法は、柱と梁で骨組みをつくる木造の工法で、木造軸組工法とも呼ばれます。枠組壁工法(ツーバイフォー)とは建物を支える仕組みが違いますが、どちらが優れているかは工法名だけでは決まりません。

家づくりを調べ始めると、「在来工法とツーバイフォーはどちらがよいのか」「木造の寿命は何年なのか」と迷う人もいます。工法の名前を覚えても、自分たちの家づくりで何を確かめればよいのかが見えにくい場合もあるでしょう。

この記事は、2つの工法の定義と違いを、公開資料で確認できる範囲に絞って整理します。寿命は、法定耐用年数との違いと、確かめる点が中心です。年数の断定はしません。特定の会社の工法や性能の話はなく、工法の一般的な整理です。

工法を選ぶときの確認順を見る会社に聞くことと、書面で見ることを順に

在来工法とは?木造軸組工法の基本

在来工法は、基礎の上に柱を立て、梁などの横材を渡して骨組みをつくる工法です。

林野庁の「森林・林業白書」は、木造軸組構法(在来工法)を、梁と桁で床組みや小屋組みをつくり、それを柱で支える「柱梁形式」の建築工法と説明しています。日本在来工法住宅協会も、基礎の上に柱と梁を組んで住宅の骨組みをつくる工法としています。

建物の重さを支えるのは、柱と梁の骨組みです。地震や風の水平方向の力には、筋かいや面材を張った壁などが対応します。骨組みの間に壁を入れていく考え方です。

国土交通省の「住宅着工統計」をもとにした林野庁の資料では、2019年の木造住宅の工法別の割合は、在来工法が77%、ツーバイフォー工法が21%、木質プレハブ工法が2%でした。割合は年によって変わります。

枠組壁工法(ツーバイフォー)とは

枠組壁工法は、木材の枠組に構造用合板などの面材を打ち付けて、壁と床をつくる工法です。

2インチ×4インチ前後の木材を枠材に使うことから、ツーバイフォー(2×4)と呼ばれます。国土交通省の告示(平成13年第1541号)は、この工法を「木材を使用した枠組に構造用合板その他これに類するものを打ち付けることにより、壁及び床版を設ける工法」と定めています。

日本ツーバイフォー建築協会の説明では、枠組に面材を接合した板状の部分を組み合わせた、六面体の箱のような構造です。同協会は、面で構成するこの構造が地震の力を家全体に分散させるとも述べています。どちらも団体が自らの工法を説明したものです。

告示には、壁の量や配置、壁にあける開口部の幅などの基準が定められています。壁が構造を担う工法なので、間取りを考えるときも、この基準が前提になります。

在来工法とツーバイフォーの違いを表で整理する

違いが確認できるのは、建物を支える仕組みと、部材、設計の考え方です。

在来工法と枠組壁工法の違い(構造の考え方)
見る点在来工法(木造軸組工法)枠組壁工法(ツーバイフォー)
支え方柱と梁の骨組みで支える枠組に面材を張った壁と床の面で支える
主な部材柱、梁などの軸材と、筋かいや面材2×4材などの枠組材と、構造用合板などの面材
壁の役割柱と梁の骨組みの間に壁を入れる壁そのものが構造を担う。壁の量や配置、開口部の幅に告示の基準がある

耐震性・断熱性・防火性は、この表に入れていません。工法名だけでは比べにくく、設計と施工の内容で変わるためです。

耐震性や断熱性は、工法名で優劣をつけない

両協会が挙げる特徴は前の節のとおりで、どちらも団体が自らの工法を説明したものです。

実際の建物の耐震性や断熱性は、設計、使う材料、施工の精度で変わります。比べるときは、工法の名前より、個別の建物で「耐震等級」や「断熱等性能等級」などの表示がどう示されるか、計算や検査の結果が書面で見られるかを確かめます。

柱と梁の骨組みで支える在来工法と、枠組に面材を張った壁と床の面で支える枠組壁工法の、構造の考え方を並べた概念図
骨組みで支えるか、面で支えるか在来工法は柱と梁の骨組みを中心に、枠組壁工法は枠組に面材を張った壁と床の面を中心に、建物を支える仕組みです。概念を示した図で、実際の寸法や部材の数は建物ごとに異なります。耐震性や断熱性の優劣は、この図の対象外です。

両工法の特徴と、確かめたいこと

それぞれの団体が挙げる特徴と、どちらの工法でも確かめたいことを同じ形で整理します。

在来工法の特徴と、確かめたいこと

日本在来工法住宅協会は、設計の融通性が優れ、大きな開口部や敷地に適した間取りが可能なことを挙げています。屋根が先に完成して工事中の材料と内部を保護できること、増改築やリフォームが容易なこと、施工する会社の選択肢が多いことも挙げています。

確かめたいのは、断熱や気密の考え方、構造の確認方法、現場での施工の管理方法です。これらは会社ごとに違うため、事前に聞いて比べます。

枠組壁工法の特徴と、確かめたいこと

日本ツーバイフォー建築協会は、面で構成する構造と、耐震性、耐火性、耐久性、省エネ性を特徴に挙げています。

確かめたいのは、壁の量や配置、開口部の取り方が、建物ごとの設計でどう決まっているかです。

在来工法の寿命は?法定耐用年数とは別のもの

法定耐用年数は税の計算のために一律に決めた年数で、個々の住宅が実際に何年住めるかを測ったものではありません。

「木造は22年で寿命」という話を聞いたことがあるかもしれません。この22年は、国税庁の耐用年数表にある、木造の店舗用・住宅用の法定耐用年数です。減価償却という、取得した費用を毎年の経費に配分する計算の基準です。

「年数」の意味の違い
項目内容気をつけたい点
法定耐用年数財務省令の別表で定められた、減価償却のための年数。木造の店舗用・住宅用は22年国税庁は使用可能期間に当たるものとして定めた年数と説明している。ただし一律の基準で、個々の住宅が何年住めるかを測ったものではない
劣化対策の等級のうち最上位の区分住宅性能表示制度の評価項目。通常想定される自然条件と維持管理の条件のもとで、3世代(おおむね75〜90年)まで大規模な改修を必要とするまでの期間を伸ばすための対策が講じられている、という等級対策の程度を示す等級で、その年数を約束するものではない。維持管理が前提になる
実際の寿命気候や立地、施工の内容、点検と修繕の状況によって変わる1つの年数に決められない。この記事でも、工法ごとの年数は示さない

劣化対策等級の説明は、国土技術政策総合研究所(国土交通省)の資料によります。

長く住むために、確かめること

木造の寿命を左右するのは、湿気や虫などから構造の木材を守る対策と、引き渡し後の点検と修繕です。工法の違いより、次のことを聞いておくほうが、判断に使えます。

構造の木材を守る対策は、設計の段階でどう考えられているか。点検の時期と内容を、引き渡し後にどう案内してもらえるか。修繕が必要になったとき、構造部分に手を入れやすい造りか。

工法を選ぶときの確認順

工法の名前を先に決めるより、暮らし方の希望から順に確かめるほうが、迷いを減らせる場合があります。

  1. 1暮らし方の希望を書き出す大きな窓や吹き抜けが欲しいか、将来間取りを変える可能性があるかを、家族で話して書く
  2. 2会社に聞くその工法を提案する理由と、構造の確認方法、耐震や断熱の表示を、どう示してもらえるかを聞く
  3. 3図面と書面で確かめる説明を聞いただけで決めず、図面、構造の資料、見積もりの範囲を見て比べる

聞いておくと役立つ質問

  • この工法を提案する理由は、私たちの暮らしのどこに合うからですか
  • 耐震等級や断熱等性能等級は、設計の段階でどう確認し、書面にどう示されますか
  • 構造の計算や確認は、誰がどの段階で行いますか
  • 将来、間取りを変えたいとき、壁や柱でどこが動かしにくいですか
  • 点検と修繕の計画は、引き渡しの後にどう案内されますか

工法の話を、間取りと合わせて整理したいとき

工法の違いは、間取りの希望と合わせて考えると、整理の手がかりになる場合があります。

ハンズホームには、常設のモデルハウスはありません。間取り相談会は、岡山市北区田中の本社で行う予約制の相談です。所要時間は60分ほどで、相談料は0円です。公式ページには「まず、見るだけで大丈夫です」と案内しています。「好き・気になる」と思った間取りを、一緒に見ていきます。

間取り相談会の内容を見る

ここに書いた相談会の内容は、公式ページの記載に基づきます。日程や空き状況は、相談会のページで確認してください。

根拠として参照した公開資料

定義と年数の説明は、次の公開資料で確認しました(2026年10月5日に確認)。

よくある質問

在来工法と工法選びについて、よく聞かれる質問をまとめます。

在来工法と木造軸組工法は、同じ工法ですか?

同じ工法を指す呼び方として使われます。林野庁の森林・林業白書は「木造軸組構法(在来工法)」と並べて表記し、日本在来工法住宅協会も、在来工法は木造軸組工法とも呼ばれるとしています。

在来工法とツーバイフォーは、どちらが地震に強いですか?

工法名だけでは決められません。耐震性は、設計、壁の量と配置、接合部、施工の内容で変わります。個別の建物では、耐震等級などの表示や、構造の確認方法を見て比べてください。

木造住宅の寿命は何年ですか?

年数は断定できません。法定耐用年数は、国税庁が使用可能期間に当たるものとして税の計算のために一律に定めた年数です。個々の住宅が実際に何年住めるかを測ったものではありません。実際の年数は、気候や立地、施工、点検と修繕の状況で変わります。

工法は、何を基準に選べばよいですか?

工法名より先に、暮らし方で決めたいことを言葉にします。大きな開口や将来の間取り変更を望むのか、耐震等級や断熱の表示をどう確認したいのかを、会社ごとに聞いて比べると、判断の手がかりになります。

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